あっぱれなお花見日和。大気に陽気がみなぎり、柔らかな野の草も活力に満ちて、絨毯のように広がってきました。この日、ご結婚指環のお渡しとなった新郎新婦。前に来られた時は、一面が深い雪に覆われ、静かで張り詰めた空気に緊張感も高まる厳かさ。あれから打って変わった景色と開放感に、どことなく弾むような雰囲気でお越し下さいました。
おふたりとも18金のホワイトゴールドですが、新郎は白っぽい澄んだ印象のものを、新婦は、ほんのりと肌になじむ柔らかな色味のものを選んで、形はすっきりとフラットに。新婦の指環には、ミルグレインと呼ばれる小さな粒をさりげない感じに愛らしく。「千の粒」という意味で、珠の粒がずっと繋がることから「幸せが続く」「子孫繁栄」「永遠」「長寿」の縁起の良い意味が込められた伝統的な装飾技法です。
ご入籍日が春分の日、ということもあり「春分」の「the vernal equinox」から"vernal"の言葉を選びました。春の、春に咲く、新鮮な、青春の、などの意味を持つ言葉。ふくらみ、ひろがり、はじまりゆく季節。幸せや喜びの伝言を耳打ちするように咲く花たち。自然をたたえ、生物をいつくしむ春分の日、春の到来にこころ躍らせ、開かれた扉の向こうへ歩み始めたおふたり。
お渡しのこの日は、これからお墓参りをして、お花見に行く予定なのだと。これまで繋いできた命のご縁、おふたりを結んだ出会いに感謝のご報告。満開の桜も、光の粒がまばゆく明るさを増し、ほのぼのと微笑むようなおふたりの門出を祝福しています。
wedding ring:K18white gold
初雪・ポッケ
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