しばらく続いた寒気もひと休み。曇り空でも重たさを感じさせない安堵感に包まれ、雪の中の赤い千両の実が鮮やか。赤い実に目がないヒヨドリが忙しく訪れ、凍えたこころにぽつぽつと目覚めの気配を運んでくれるよう。そんな芽ぐみの予感がちらほらとするこの日、ご結婚指環の打ち合わせ。
この一週間ほど前に、一度見学に来られた新郎新婦。だいたいのイメージは決まりつつも、確認したいことがあったので、宿題として持ち帰って。まわりからの助言も参考にしたりと、この日は、そのモヤモヤも晴れてスッキリとした表情のおふたり。聞くと、ご家族で温泉に行ってきたところなのだと。
心身ともにリフレッシュして軽やかに、楽しみながら自然体で踏み出す新しい一歩。大切な指環におふたりの想いを投影するように相談しながら。ただ選ぶだけではなく、指環作りの過程を共有するように、一緒になって想像する時間。湯上がりの心地よい疲労感のように、じんわりとこころの芯が熱くなりました。
wedding ring
初雪・ポッケ