朝から降る細い雨が止み、風もなく秋の虫たちの居場所がよくわかるほどに静かな午後、ご結婚指環の打ち合わせにお越しいただきました。暑くもなく寒くもなくちょうどいい、ひとつずつ丁寧に思索しながら向き合うおふたりのように心地よく、ゆったりとゆるやかな時間となりました。
一度見学に来られて、その時はまだイメージが絞れず、焦らずに一旦持ち帰ることになった新郎新婦。思いを巡らし、じっくりと考えを固める時間を経て、この日、心が定まったおふたりは、もやが晴れたように爽やか。眼差しも透き通るように奥深く、力を感じます。私たちもすぐには決められないタチなので、かなりよくわかります。ただ、私たちは爽やかとは程遠く、力も潤いもなくなっていますが。
遠回りや道くさをしてもたどり着くところ、向かう方向は、ふたり一緒。その道中を楽しみ、発見や気づきがおふたりの絆を深く豊かにするように。私たちも一緒に探りながら、指環作りに力を尽くしていきたいと思います。
wedding ring
初雪・ポッケ
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